当会場の平成19年度公共職業訓練は年度を跨いだ日程となっているため、5月に入ってからの終了となり、その後すぐに平成20年度の方が入所される予定となっています。。
今は資格試験なども終わり、訓練生が帰宅した後の教室は、居残って学習する人もなく”がらん”としています。
気が付けば、私がこの職業訓練の運営というものを担当し始めて8年目を迎えようとしており、年齢的に講師としてある程度納得してもらえるようになった”気が”します。
(やっと、”若年”コースの限界年齢と並びます)
最近感じるのは、「訓練を受講して資格を取得する」という流れが主流となり、単なるパソコンや業務知識の講習ではなくなってきているということです。
ただ、ルール化というかパターン化されてしまった現在の指導カリキュラムでは、”目的の資格がすんなり取得できてしまう”ことにより、上級試験や他の試験に対しての受講者側からのパッションを感じなくなってしまった気がします。
事実、合格率はさておき数年前のクラスの方が、受講者あたりの受験者数や上位資格へのチャレンジ数が多いという数値が示す事実を前に、受講者からヒアリング(資格取得希望が多い)との齟齬を感じることがあります。
やはり就職率がUPし、それほど危機感を感じなくなってきたことも原因の一つかもしれません。
なんだか遅い時間や土日まで受講生の方と顔を突き合わせて学習していた頃を懐かしく思うようになってしまいました(笑)
(そういえば、数年前は初級シスアドなどのコースもあったのですが、最近は無いですね・・・)
そんなこともあり、コースに含まれていない資格(介護や簿記)の勉強をされている方を見つけると、出来る範囲で応援したいと思ってしまいます。
さてこれからの時期は、平成21年度に向け、如何にして年齢的にも内容的にも、”最大公約数”的なカリキュラムになるよう、見直しをしていくことになります。
(訓練があるのか無いのかもわかりませんが、会場としては当然やるべきことですので・・・)
個人的には、上級者や技術系の方が好むテクニカルな手法、または初心者ユーザーが好む”とりあえず出来たらいいや”的な手法のどちらにも偏らず、それでいて標準的な手法になるべく近くなるようにバランスを取るこことに苦心しています。
とはいえ、マイクロソフト社のプロプライエタリな世界が標準となっているのが日本のビジネス現場ですから、それらの”操作方法(利活用方法でなく)”から取りかからなくてはならないという現実は変わりません(笑)
さらにカリキュラムの発想がまとまっていたとしても、それを実現する教材やソフトウェアを準備するマンパワーと予算が不足しているという現実もそこにあります。
正直”公共”という冠を付けているなら、行政機関やメーカーなどと協力して、ソフトウェアやノウハウを提供していただけると嬉しいのですが、これほどクローズ化された業界というものも如何なものかと思うときがあります。
これは私が知り合った講師方々のみという前置きながら、全国の公共職業訓練を受託している会場の共通した想いではないでしょうか・・・
特にソロバン勘定ではなく、教室・学校としてプライドがある会場ほど、このような問題に突き当たっているのではないでしょうか?もちろん、我々も含めてですが・・・
結局どうあろうと、この会場でも来月から平成20年度の公共職業訓練が始まります。
平成19年度までの積み重ねられた経験と反省を活かし、引き続き試行錯誤を繰り返しながら、少しでもお役にたてるような仕組を作り講習を実施するところです。