というような、ベタなアクションも無く、ただ”たんたん”と伊賀の山奥にて業務をこなしています。
例年なら、この時期は2コース以上同時に訓練が行われており、それなりに私も忙しのですが、今年は訓練の数も減り、コースも細かく訓練会場に分けられたため、1コースのみです。
一応、訓練会場は民間会社ですから、あまりコース数が減ってしまうと、運営が成り立たなくなるので、「あるかないか」がはっきりしてもらえると助かるのですが、まあ、そうも都合良くはいきません。
ここ数年全国的に就職率も上がり、公共職業訓練も少しづつコース数が減ってきています。
もちろん、我々の仕事が少なくなればなるほど社会全体としてはプラスなのですが、労働の流動性を支えているひとつの分野ですので、無くなるということは無いだろうと思っています。
しかし、この半年ぐらいでの急激な原材料高・原油高で、先日発表された企業の短観も軒並み低迷し、地価の伸び率も明らかに減少しています。
特に製造業を除いた中小企業の景況感は、相当に深刻と言われています。
正直、数年前のような大リストラが再度始まり、ハローワークがパンクするほどの状態になるのではと、心配しています。
それに加え、グッドウィル問題で製造業の日雇い派遣も縮小方向へと舵が切られました。
そこで働いていた方々を、企業が正社員として積極的に雇用してくれれば良いのですが、この景況感からすれば難しいだろうと思われます。
わざと悪い見方をすれば、社会に大量の失業者があふれても仕方がない状況が出来つつあるとも言えます。
消費は冷え込み、企業は人を採用せず、コストを下げても売上が上がらず、物価は徐々に上がり続ける、いわゆるスタグフレーションが起こるのではないかと、日銀も発表しています。
我々の存在は、そのような時にこそ必要とされるものだと認識していますので、国も短期的な施策で公共職業訓練を捉えず、産業界との協力体制を確立し、この業界を育てていただきたいと常に願っています。
事実、全国の訓練会場が次々と閉鎖(利益が上がらないため)しています。
そこで培われたきたノウハウが、消えて無くなっているのです。
その上、直近の訓練倍率は、地域にもよりますが上昇傾向です。
倍率が高すぎて訓練を受けられないという状況も見受けられるようになってきました。
今後、我々がもっと必要とされたときに、ノウハウや体制が維持できるように、もっと積極的にサポートしていただければと願います。